天橋立から伊根、経ヶ岬の間には海沿いを走る丹後半島一周道路の他に、山麓を約50kmに渡って走るもう一つの道、丹後縦貫林道があります。
丹後縦貫林道は出稼ぎが増えた高度経済成長期、家族一緒に過ごしたいという地域住民の強い要望を受け、京都府が昭和44年に着工。12年の歳月を経て1980年に開通しました。
以来、道沿いには牧場やスキー場、旅行村などができ、この道を通った楽しい思い出がたくさんできたことでしょう。
しかし、開通から約40年の時を経て道路の大掛かりな手直しが必要とされ、長い間通行止めだったこともあって、今やその存在を知らない人が多いのです。
2017年秋に完了したリニューアル工事で、「大内線(おおうちせん)」「成相線(なりあいせん)」「角突山線(つのつきやません)」「太鼓山線(たいこやません)「奥寄線(おくよりせん)」の全五線が再び結ばれ、より走りやすい道になっている丹後縦貫林道。
丹後の青い海と大空を眺めながら、山の自然を感じられるドライブに行ってみることにしました!
与謝野町男山からのスタート
大内峠を通る「大内線」は土砂崩れによる通行止めのため、今回は与謝野町男山からのスタートです。
与謝野町男山「網野岩滝線」を大宮町に向かって行く途中から丹後縦貫林道「成相線」に入ることができます。
車の窓を開けて走っていると、曲がりくねった山道を登っていくにつれ涼しい風が入ってきました。「ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ…」鳥の声も聞こえてきます。
道中点々と、絶景ビューポイントまでの道のりを示した看板が設置されているので、ワクワクしながら登ります。
成相線一つめのビューポイントまではわりとすぐに到着しました。
天橋立や、汽船が渡る様子も見えました。
阿蘇シーサイドパークの芝の緑色も。
ああ、双眼鏡を持って来ればよかった〜!!
遠くの方には水田が広がっています。
あちこちでタニウツギやフジが咲いていました。
タニウツギのピンク色にも濃いのや薄いのがあるのかな。
微妙に色味の違う花が咲いていましたよ。
さらに山道を行くと、またまたビューポイント発見。
少し曇っていたので残念でした。青空だったらもっと美しい眺めだったと思います。
途中にNTTの中継塔があるのですが、その沿道の木々がとても美しかったです。
トチノキ、ミズメ、ホオノキ、クリなどがあるそうですが…なんだか本当に太古の森のような雰囲気でした。
成相線の終点から上世屋が見えてきます。
合掌造りの三角屋根と棚田の風景は日本人なら誰もが懐かしさを感じるのではないでしょうか。
自然と共に生きてきた人々の歴史がつくりあげた景色です。
上世屋付近でウスバシロチョウやシオヤトンボが飛んでいました。
ウスバシロチョウという名のごとく、翅が透けて見える姿はまるで妖精のよう。
原始的なアゲハチョウの仲間で、幼虫はムラサキケマンやヤマエンゴサクなどの有毒植物を食べるのだそうです。
棚田に舞う妖精をしばらく眺めて、海側の道に出ることにしました。
今回の丹後縦貫林道ドライブはここまでです。
帰りに林道から見た海に立ち寄りました。
きれいな海です。
「は〜〜〜〜〜」
山でした深呼吸と、海でした深呼吸。
やっぱ海のはちょっとしょっぱいのかな?
山と海、両方が楽しめたドライブでした。
次は「角突山線」を行きますよ〜。
さて、今日拾ったお宝発表。
海の石ころ〜
左2つはうっすらピンク色。右2つは海苔わかめのおにぎりみたい。