私の住む与謝野町の中心を流れる野田川には、毎年秋になるとシロザケが遡上してきます。
この地に住んでいながら、それを知ったのは実はごく最近のことでした。
サケの遡上って、北海道などの北の方の川でしか見られないものだと思っていたので、まさかこんなに身近な川で毎年そのような命の営みが繰り広げられているとは思いもしなかったんです。
野田川は、大江山連邦を水源に端を発し、与謝野町の中心を流れ宮津市を通って阿蘇海へと注いでいる二級河川です。
日本海側で野生のサケの安定した遡上が見られる地域は、石川県が南限と言われていたそうですが、ここ野田川でそれが見られるようになって、南限域を更新したのです。
なんて喜ばしい事でしょう!
地元の人間として、地球の住人として、とても嬉しく思います。
私はまだ実際にそのサケたちを見たことはないのですが、その営みの様子を想像して胸が熱くなりました。
秋に命がけで野田川を遡上したサケたちは、パートナーとともに産卵し、やがてその命を終え…。
両親から生命を与えられた宝石のような卵たちが、雪降る冬の冷たい水の中、卵の殻を破って故郷となる川で泳ぎはじめます。
稚魚たちはお腹にある、母からもらった大きな栄養袋を糧にしてゆっくりと成長し、桜が咲く頃に無事に冬を越えた兄弟たちとともに、故郷である野田川をあとにして、はるか大海原へ向けて旅立つのです。
川を下った稚魚たちが最初にたどり着く海は、阿蘇海。
この海は天橋立によって宮津湾から仕切られてきた内海(海跡湖)です。
阿蘇海にしばらく滞在するといよいよ日本海へと出ていき、オホーツク海、ベーリング海と世界の海へ命の冒険を広げていくのです。
そして、また4年後、故郷である野田川に帰ってきます。
生命を次の世代へと繋ぐために。
川の生き物観察 加悦奥川から野田川
ところで、世界の海へと旅立ったサケたちが、また故郷の川に帰ってくることができるのはなぜなのでしょうか。
人間ならナビゲーションシステムや方位磁石、陸の岬や夜空の星の位置なんかを頼りにするんでしょう
けど、サケたちはなんで帰ってこれるのでしょう。
多くの研究の結果、今わかってきていることは、彼らは自分の位置を知るために地磁気や、川の匂いを頼りにするということだそうです。
川の匂い…?
またまた驚かされてしまいました。
川の匂いってそれぞれ違いがあるんでしょうか。
あるのかもしれないなあ…。
そのような繊細な匂いの違いは、何によるものなのか。
それはやっぱり、その川を囲む環境であり、私たちの流しているものであり、この地の営みそのものの匂いなのかもしれません。
私は以前から地球の水の汚染について興味があって、調べていたことがありまして、汚染の原因っていうのはほぼ人間のつくり出した化学物質によるものなんです。
化学物質ってなんだと思います?
色々ありますけど、一番私たちの身近にある化学物質といえば、洗濯用洗剤や食器用洗剤、柔軟剤、シャンプーリンス、歯磨き剤などですかね。
あと、畑や庭で使われる農薬もそうです。
これらは元々自然界にあった物質ではなく、人間が実験室で化学合成してつくり出したものなんです。
だから、自然界の微生物によって分解されにくいんですね。
化学物質である合成洗剤が環境(生物)に与える影響として、2行で説明すると、
1、たった一滴の合成洗剤をメダカの水槽に入れると、5分足らずでメダカは全滅します。
2、ですが、同じく石けん(純石けん)を水槽に垂らしてもメダカは生き続けます。
石けんと合成洗剤について、詳しいことは今回の記事では長くなってしまうので書けませんが、そういうことなんです。(1、2ともに界面活性剤の濃度が150ppm(0,015%)の場合)
こういった水の汚染問題のように、地域とか、国とか、地球規模とか、スケールが大きくなると自治体や政府による対策に頼るしかないように考える方がいらっしゃると思いますが、水って、生活に密着しているものだから、個人的にできることも結構あるんです。
個人的にできることの一つは、全生物にとって安全性が高く、生分解性に優れた石けんを使うこと。(石けんは自然界でたった一日で完全分解します)
私は、洗濯、食器洗い、洗髪、歯磨きなど全て石けんを使っています。
えーーーー!
そんなことできるの?
これが、快適なんですよ〜ホントに。
石けんの利用法についてはまた次回以降、ご紹介したいと思っています。
興味を持ってくだされば、嬉しいです。
石けんと合成洗剤を比較!かいわれ大根の発芽実験
石けん生活のススメ①なんで石けんがいいの?
石けん生活のススメ②食器を洗うコツ